お久しぶりです、ちィです。
先日、第105回薬剤師国家試験の合格発表があり、ちィは、無事合格することができました。
1年間応援してくださったみなさん、そして、一緒に頑張ってきた皆さん、本当にありがとうございました。
今回についても、昨年同様にざっくりふんわりと書いていきます。
一年間の勉強についてだとか、支えられてきた多くのことについてはまた別の記事にします。
例によって、試験そのものの評価は多くの方がされていますし、ちィはそんな大それたことはできませんので、今回も、ちィの感想オンリーです。
あまりにも長くなってしまいましたので、お時間のある時にゆっくり読んでいただけると嬉しいです。
ぜひ、目次をご活用ください。
ちィの105回。
自己採点結果
予備校の自己採点システムによる自己採点の結果です。実際に届いた結果によると、もう数点得点できていましたが、順位の計算などの都合により自己採点結果で話を進めていきます。
自己採点の結果、絶妙に平均を下回っての合格となりました。
当日について
前日 ‐ 2/21・国試ツアーでの移動日 ‐
ちィは、予備校の「国試ツアー」を利用しました。
国試ツアーとは、予備校でホテルとバス(会場までの往路のみ)を用意して頂くプランです。
川越教室では教室発ホテル行きのバスもあり、直前までわからない会場に合わせていくつものホテルを頭を悩ませながら自分でとったり、移動のルートを考えなければならない、というような面倒なことをしなくて済んだので、その分、勉強に意識を集中できました。
ちなみに、試験当日の二日間、朝食・昼食用にサンドウィッチといくつかのおにぎり、そしてペットボトルのお茶が配布されましたが、緊張でほとんど食べられず、そのまま夜ご飯になりました(笑)
ただ、ここでも「ごはん買っていかなくちゃ」という無駄なタスクをこなす必要がなかったことがかなりありがたかったです。
大きなキャリーケースにほとんどの青本と直前プリント、そしてお守り代わりの大学時代の大好きな先生が作ってくださっていたまとめプリントを少しだけ詰め込んで移動しました。
何台かのバスに分かれて乗ったのですが、私の乗ったバスは終始比較的和やかな雰囲気のままホテルに向かいました。
バスの中では迷惑にならない程度の声の大きさで雑談している人、最後の確認とばかりにプリントを眺める人、問題を出し合っている人、眠っている人がいました。
比較的和やかな雰囲気であったと言っても、だれもがどこか緊張した面持ちで、それは私自身も同様で、友人と少しのおしゃべりをしつつ、なんとか気持ちを落ち着かせていました。
ホテル到着後、私は近くのコンビニに夕ご飯を買いに行く以外は、ずっと部屋にこもっていました。
勉強道具を広げてもまったく頭には入ってこず、かといってお布団に入ってもなかなか寝付けず。
仕方なく、睡眠導入剤を服用して眠ることにしました。
1日目 - 2/22・必須・理論 -
睡眠導入剤を飲むタイミングが悪かったのか、普段よりもよく効いてしまったため、起床したのは予定していた時間よりも遅く、最後に復習する予定を立てていたプリントは全く見返せませんでした。
後ろ髪をひかれつつ、集合場所にゆき、無事、バスに乗り込むことができましたが、かつてないほどに不安感に押しつぶされそうでした。
さて、昨年よりも早い時間に会場に到着すると、人は昨年ほど多くもなく、待ち合わせしていた友人ともスムーズに合流することができました。
そして、見知った予備校の先生方に元気をもらいつつ会場に足を踏み入れました。
昨年受験したのとはまた違ったレイアウトの教室で指定された席に着席すると、一つ飛ばしに見知った顔があることに気づきました。
昨年同様に一つおきに同じ大学出身の人が並んでいたのです。
すぐ近くの席には運よく待ち合わせていたのとは別の知り合いがいたため、一言二言声を掛け合い、若干リラックスして受験することができました。
そうこうしているうちに、ちィにとっての一番の鬼門、必須の時間です。
今年は、最終的には模試で70%を超えるようになってはいましたが、朝の見直しができなかったこともあり、昨年の足切りの恐怖を忘れることはできず、人一倍緊張していました。
腎盂を問う問題で、一瞬、心が折れたことを覚えています。
理論の手ごたえはそれまで受けてきた模試よりも何段階か難しく感じていました。
解きながら、40%程度しか得点できていない可能性を真剣に考えていました。
一日の終わり、約束をしていた友人と食事に行って話していたところ、どうやら必須終了後に帰宅してしまった方もいらっしゃったようでした。
個人的にも、今回の必須についてはかなり意地が悪いように感じましたし、また、旧カリ最後の国試というプレッシャーも相まってもともと高かった難易度よりもさらに高く感じていたように思います。
ホテルに戻った 1日目の夜は、実務の青本をパラパラとめくりつつ、前日よりもさらに早い段階で導入剤を服用し眠りにつきました。
2日目 - 2/23・実践 -
二日目は、一日目のような失敗をすることなく、けれど、何度も嫌な夢を見つつ起床しました。
軽く実務を流し読みした後、前日と同様に集合場所へ移動し、ご飯をもらい、バスに乗り込んで会場へ。
バスの中では衛生を見ていました。
一日目と違い、友人と中々合流できずにしばらく会場の外をうろついている間に予備校の先生方に元気をもらっていたのですが、別の教室の、大学生のころにお世話になっていた先生からも応援していただき、こんな地味野郎のことも覚えていてくださった先生の記憶力に感服しつつ、友人を見つけ出して会場に入りました。
自分の席に着き、監督者からの説明を聞いているときに気が付いたのは、明らかに初日よりも見晴らしの良くなった教室でした。
一日目を受け二日目には来ない、という人は毎年何人かいらっしゃるようですが、今回も何人かの方が同じように二日目を欠席されていました。
多くの方は、必須と実践で点数を稼ぐのだと思いますが、私も同様です。
また、必須がほかの人よりも取りにくい性質でもありますので、実践が本当に命綱になります。
(理論は割と常に諦めモードです)
ですので、気合を入れて臨んだのですが…
問題を解きながら何度泣きそうになったことか…
会場の空気感、自身へのプレッシャーの強さ故か、『実践問題を解いている』という感覚があまり感じられませんでした。
いくつかの問題は確かに実践問題らしい、図表を用いたり、じっくり考えるべき問題というものがありましたが、それも試験後に自己採点をしているときに納得したもので、多くの問題にはもう、わけがわからない状況でした。
軽くパニックに陥っていたものと思われます。
この感覚はきっと私だけのものではないと思いたい…
また、理論①の答案を完成させて見直しをしていたところ、複数の箇所で回答のずれを見つけました。全部合わせると約10問分だったのですが、すべて急いでマークしなおしはしたものの、時間が少なかったことでマークの消し方と塗り方が甘いように見え、また、一日目に同様のマークミスをしていないという確信がまったく持てず、結果、自己採点の点数を全く信用できないという事態に陥りました。
国試後、私が頑なに点数や合否について言及しなかったのはこのためでした。
あとあと周りの話を聞いてみると、同じようなずれをしてしまった人が何人かいるようで、人によっては私と同様に中途半端にしか修正できていなかったそうで、一緒に泣きました。
帰路、帰宅
国試ツアーでは、試験会場からの帰路のバスはないため現地解散し、電車とバスを乗り継いでの帰宅でした。
電車を待っている間、会場で出会った大学時代の先輩と落ち込みながら反省会をしました。
話題に上がっていたのはやはり腎盂でした。
これまで水晶体とか鼓膜を選ばせていたのに、なんでいきなり腎盂なのか。
他にもあったと思うのですよ、わかりやすい部位。
そんな会話をして、またいつか会いましょう、と別れて電車に乗り込みました。
長時間の移動で、黙ってポカーンとしていることもできず、自己採点をしました。
途中で少しばかり涙があふれてしまいましたが、声は立てていないしきっと周りにはバレていません。
これはちィとブログ読者さんとの秘密ですよ、いいですね?
教室の最寄り駅に到着すると、同じ教室の見知った顔がたくさんありました。
きっと同じ電車に乗っていたのでしょう。
泣き顔は見られていないはずですが、なんとも言えない恥ずかしさがこみ上げます。
教室では、たくさんの先生方が待っていて下ったのですが、とある先生の顔を見た瞬間に、感情が爆発してしまいました。
昨年は試験終了の合図とともに爆発したのですが、それが今年は教室に帰ってきてからになったのですから、少しは成長したのです。
そう自分に言い聞かせないと恥ずかしいので、文章がくどいですがご容赦願いたいところです。
教室でのお疲れ様会では、国試についてはあまり触れず、友人たちととりとめもなく他愛のない話に花を咲かせました。
だって、もう、次にいつ会えるのかわからないのですから。
寮に入っていたため、寮生には猶予があるとはいえ1週間以内に退寮せねばならず、早い人では数日以内に引っ越す人もいるようでしたから、ここぞとばかりにこれまで話せなかった趣味の話や、これからのことについて話しました。
午後10時ころにお疲れ様会はお開きになりましたが、寮の玄関や中の共有スペースで話し込む人、自習室でお話する人など、今までにないほど寮内が賑やかでした。
そしてそれは、一人、また一人と退寮していく中でも変わらず、朝から晩まで自習室や教室のオープンスペースからは明るい話し声が聞こえていました。
こうして私の、私たちの第105回薬剤師国家試験は幕をゆっくりとおろしてゆきました。
104回、からの105回。
昨年と、今年。
成績推移を見ながら比べていきたいと思います。
105回。
ここから先、いろいろごちゃごちゃ書いていますが、すべて完全に私個人の感想・所感です。
予備校の自己採点システムと総評を参考に見てみると、まず一番最初に目が行くのは平均点の低さです。
昨年の平均は243点、今年の平均は232点。
単純に差を見るならば、10点ものマイナスになりました。
資料や他の方の評価を見ず、何も判断材料を持たない第三者として理由を考えてみるならば
- 国家試験の難易度が高かった
- 学生全体の学力が例年に及ばなかった
- 去年の平均点が例年に比べ突出している場合
3-1. 昨年の学力が高かった
3-2. 昨年の問題が易しかった
等と考察できます。
では、それぞれについて軽く思うところを記します。
- 国家試験の難易度が高かった
他にも多くの要因が絡んでいるであろうことは容易に想像がつきますが、これが最も正解に近いのだと思います。
- 学生全体の学力が例年に及ばなかった
後ほどグラフを載せますが、昨年と今年の模試の成績を見比べると平均得点率については大きな差はありません。
もっと言うならば、昨年の同時期の模試の得点率を下回ったのは11月の模試のみで、それでも1.1点の差でした。
9月と1月に関してはどちらも5~6点程度の差ではありますが、今年の方がわずかに高い結果でした。
また参考までに、9月の模試直前には「去年と同じ難易度に設定します」というアナウンスがされていました。
11月の模試の結果については、「統一①から②にかけて点数が下がる人が例年に比べて多かった」とアドバイザーから伝えられました。
以上のことから、全体の学力が例年よりも劣っていたということはなかったと思います。
- 去年の平均点が例年に比べて突出している場合
3-1. 昨年の学力が高かった
⇒これは、大いにあり得ると思っています。
詳細なデータが手元にないため、信憑性の低い文章と思って読んでください。
一昨年の模試の結果について、私の所属していたラボの先輩が自身のカルテを参考までにと置いて行ってくださっていたのですが、3回分の模試を通して、昨年の平均点が一昨年の平均点よりも10点ほど高くなっていました。
これは、絶対基準の記載が要綱から削除されたこと、禁忌肢の導入が公表されていたことも理由にはあるかと思いますが、それにしても、昨年の学生の努力や学力が例年の結果を常に上回り続けていたことを示していると考えます。
そして、上記②に記した通り、今年の学生も昨年に勝るとも劣らない努力と学力を備えていたということも同時に考察できます。
3-2. 昨年の問題が易しかった
⇒そ れ だ け は な い
受験した私が言うんだ、それだけはない。
去年も泣くほど難しかった!!!
(個人の感想です)
とはいえ104回で受かっておけばよかった
問題を解いている間中、ずっと考えていました。
去年受かってしまいたかった。
去年の方が解きやすい問題だった。
去年の方が問題を解いていて、いつもよりも解けているという手ごたえがあったためです。
けれど今年は手ごたえはいつも通りか、いつもよりなくて、まるで雲を掴むようで、ずっとずっと不安でした。
ただ、これについては自己採点して冷静になってみると当たり前の感覚でもあったと、今では思います。
ちィの記録
1年間、勉強して、私がどんな得点推移をしてきたのか、私なりに稚拙ではありますが自己分析していきたいと思います。
ここに至るまでの勉強方法については、(需要があるようであれば)別の記事として公開したいと考えています。
とはいえ、本当に基本的な勉強方法しかしていないので、皆様の参考になるかといわれると、とても怪しいです。
104回から105回までの得点推移
下に、昨年度の模試と今年の模試、104・105回国家試験のちィの得点率と平均得点率、ちィの順位を示します。
身バレ防止のため、四捨五入して小数点以下2桁までの表示としてあります。
順位については、左軸1.00の位置を1位とし、ふんわり、こんなもんか程度の認識でお願いします。*1
模試については予備校の電子カルテを、国家試験については予備校の自己採点システムを参考にしています。
私自身の得点推移を見てみると、昨年度の模試から国試の点数の伸びは大きかったものの、今年度は、104回の国試から知識を落とさないようにしつつ、じわじわと暫定的な合格点に引き上げていった印象です。
前項で書いた「昨年の方が解けているという手ごたえがあった」というのも少なからずここに起因する感覚であったのでは、と思います。
ざっくりと書くと、
- 239回模試→104回国試での得点変化
180点台(約53%)→200点台(約61%)
⇒20点程度の伸びがあった
⇒このほとんどは理論問題での伸び(15点程度伸びた)
⇒模試の時よりも国試受験中、特に理論問題でに普段よりも解けている実感」を得られた
- 242回模試→105回国試での得点変化
220点台(約65%)→230点台(約67%)
⇒10点程度の伸びであった
⇒理論と実践の各試験時間で万遍なく1~2点の上昇の仕方であった
⇒それぞれの試験の最中に模試と同等以上にできたという実感を得ることができなかった
⇒前年度程に当日での伸びを期待できなかった
と考えられ、結果、「昨年の方が解けていた・解きやすい問題であった」と感じたのだと思います。
各科目別得点率と平均得点率の比較
国家試験本番でのちィの科目別得点率と、平均得点率を比較してみました。
いずれも予備校の自己採点結果を参考にしています。
法規と実務のみ得点率が減少し、その他の科目では軒並み上昇しているのが明らかだと思います。
私はもともと、物理、化学、製剤(主に暗記の少ない物理薬剤にかかるところ)、法規、実務の得点が高めでした。
逆を言うと、生物を始めとして医療系科目が驚くほどに苦手な学生でした。
これがこの一年間の勉強方針にもかかわるのですが、とにかく得意分野の現状維持と苦手分野の得点アップを心がけていました。
詳細は、(需要があれば)また別の記事で書きます。
得意分野の現状維持については、見た通り、実は少し前年度よりも得点率は下がっています。
特に、物化生にまとめてしまっていますが、物理での取りこぼしが意外と多く、化学と生物での挽回の結果の点数です。
法規、実務に関しても同様です。
苦手分野の得点アップについては、見ての通りそれなりに成功したといえると思います。
平均点に届かないものが多くはありますが、どの科目も得点率が上昇しています。
どんなに稚拙でも自己分析は大事
実は、104回の結果に関する自己分析は6月の頭に行いました。
5月の月間復習テストでの必須の得点が低く、もともと必須が苦手であった私はこれをどうにかせねばならぬ、と、104回の自分の得点率と平均点との比較や、正答率の高い問題の得点率などを分析しました。
その結果、なんとなくこれまでの経験で漠然と苦手だ、と感じていた医療系分野の他の人との点数の乖離を目の当たりにし、また、得意だと感じていた分野の中でも取りこぼしが思いのほか多いことに気づきました。
この結果を参考に、勉強の優先順位をつけてゆきました。
私は、この自己分析を自分で行うことがなければ、結局一年間、漫然とだらだらとした勉強をし続けていたのではないかと考えています。
予備校や大学で作ってくれるカルテを眺めるだけでは、私はきっとどこか他人事になってしまってダメだったのです。
自身で解析していく中で「これが私の成績なんだ」と自覚したように感じます。
昨年度と今年度での勉強に対する意識の違いもそこにつながっているのかな、と個人的には感じました。
私は、自己分析によって自分の弱点をより明確に、正確に見極めることが大事なのだと、この一年を通した勉強と今回の結果から確信しました。
そんなことは当たり前!と思っている方には何一つとして教訓のない、面白みのない結論で申し訳ありません…
それではまた、お会いしましょう。
ちィ