ちィの受けた104回国家試験についてざっくりふんわり書いていきます。
総評や試験そのものへの評価はいろいろな方がなさっているのでちィが書くまでもなく、また、ちィに書けるだけの能力はないので、これはちィの体験談オンリーです。
まず最初に、ちィの国試の自己採点結果を載せます。
見ての通り、必須の足が切られるわ、点数が足りないわ惨憺たる結果でした。
ちィが本当に卒業?
ちィは、当日まで現実感を得られていませんでした。
ちィは毎回ギリギリアウトになりながら6年生になってきました。
ストレートで6年生になった友人や先輩の多くは秋卒業でした。
そんな中で、ここまで留年や休学を重ねていたちィが1回で卒業できるとは、あまり思っていなかったんです。
卒試の再試験のあと、自己採点をして以降、
ちィが卒業?
本当に?
ずっとそんな疑問の中で最後の追い込みをしていました。
正直、追い込みきれてなかったんだろうなぁと、今になって思います。
そして、きっとこれが最大の敗因なんだと思っています。
前日の夜
ちィにとって一番の難関は必須でした。
模試でも、卒試でも、一度も7割を越えたことがなかったからです。
1回目の模試から3回目の模試まで、卒試も何もかも受ける試験すべて6割。
毎回53~55の間を行ったり来たりしていました。なんならじわりじわりと下がっていたので、ギリギリまで教授と頭を悩ませていました。
なので、前日の夜は100回の必須30分チャレンジをやってから寝ました。
100回の必須を80%とって眠れば、翌日は少しは余裕をもって臨めると思ったからでした。
一日目:必須、理論
朝。
受験会場は多くの人でごった返していました。
一緒に会場に向かった友人が忘れ物をして青いところの先生から借り受けるというアクシデントを乗り越えつつ、教室へ向かいました。
ひとつおきとはいえ大学ごとに固まった教室、座席。
ふと周りを見回せば知り合いがたくさんいました。
少しだけほっとして、いよいよ本番。
受験中のことは実はあまり覚えていないので、さっくりとだけ感想を。
必須は、見直す時間が取れないくらい時間が足りませんでした。
普段は20分くらいは余るのに、それがない程に悩んでしまう問題が多かったです。
理論はもともと嫌いすぎて普段から30%程度しか取れていなかったせいもあり、思っていたほど難しくはなかったように感じました。
ただし、思っていたほど、であります。
まさかの連問には絶望しました。
一日目:夜
必須へのあまりにも手応えのなさ、そして、事前の試験で終ぞ一度も超えられなかった足切りへの恐怖。
一点でも足切りを超えていれば明日も頑張れるから。
そんな言い訳をしつつ自己採点をしました。
一日目は自己採点をするな、と言われてはいましたが我慢できませんでした。
結果、必須の足切りにかかっている現実を突き付けられました。
ちィのことを応援してくれている、既に薬剤師として仕事をしている友人たちに駄目だったことを連絡しました。
一日目に自己採点をしたらだめだよ、と怒られつつ、「まだわからないのだから、二日目も受験しなさい」と、全員に言われました。
また、薬剤師とは全く関係のない知り合いにも連絡しました。
このときのちィは、本当にどうすればいいかわからなくて、この気持ちをどこかに発散してしまいたくて、手当たり次第(とは言っても受験している知り合いには連絡しないくらいの冷静さはあったけれど)にLINEやDMを送っていました。
正直。
薬学部で出会った友人たちは何にも代え難い、大切な大切な友人たちですが、このときの私の心境的に、どうしても、どうあがいてもこの友人たちには言えない気持ちも抱えていました。
うまく言葉にはできませんが、劣等感のような、罪悪感のような、薄暗い、嫌な気持ちでした。
だからこそ、薬学になんの関係もない友人に連絡して、二時間ほどずっと、電話をしていました。
その人は、最初から「結果は変えられないのだから、今は明日に備えなさい。絶対に後悔するから、明日も受験しなさい。」と言い続けてくれました。
ちィの黒い感情も、何もかも受け止めて、それでも背中を押してくれました。
ただひたすら二時間。
それがなかったらきっと、ちィは二日目を放り出していたと思います。
流石に二日目のための勉強はほとんどできず、ほぼ、寝落ちという形で就寝しました。
二日目:実践
ちィは、これまでの模試では100点を超えることこそ出来ていませんでしたが、実践で点数を稼いでいました。
国試では心の中で120点を目標にしていました。
しかし、当日は必須が駄目だったことを周りに悟られまいと必死でした。
友人たちまで悪い空気を伝染させたくなかったからです。
二日目を放棄しなかった理由の中にも友人たちのことが少なからずありました。
ちィがいなければ、きっと察してしまう人もいるから。
あっけらかんと難しいねぇ、なんて話しつつお昼を食べ、淡々と問題を解く。
難易度は、さほど難しいとは感じないけれど、高得点は無理だろうな、という手応え。
当然、結果も然もありなん。
前日の問題を少しでも見直しておくべきだったと後悔しつつ、それでも各時間一時間ほど余らせて回答を終えました。
見直しを何周もするのは流石に厭きました(笑)
もともと文章を読むのがそれなりに早いからなのか、普段から問題を解くペースは早い方なのです。
ラストの150分の試験を終え、監督者からの説明が終わり、荷物を片付け始めたところで限界を超えたのか、不意に涙が溢れてしまいました。
試験会場では泣くものか、と思っていましたが、我慢できませんでした。
友人に支えられつつ夕飯を食べにファミレスへ向かい、その後、駅まで戻り、そこで友人と翌日の約束をして別れました。
そのあとは、ずっと泣いていました。
ホテルへ戻る元気もなく、父と母へメールのやり取りをし、人目を憚らずに泣いていました。
かなり目立っていた自覚があります。
今思えばなんとも恥ずかしい…
それでも、それでも、二日目を受けて良かったと思います。
駅で泣いている間も、受けなければ良かったとは欠片も思いませんでした。
感情を言葉にするのはとても難しくて、理由は自分でもうまく表現できないのですが、受けていなければ、きっと、大きく後悔していただろうということは、はっきりとわかります。
一日目にちィの背中を押してくれた友人たち全員に、感謝してもしたりない。
流石に国試の後2週間くらいは無気力で、なにもやる気が起きず、ひたすら布団のなかにいました。
けれど、そんな中でたくさんの人がちィのDMに連絡をくれて、少しずつ現実を見ることができるようになって、今はもう、105回ではよい結果を友人たちに報告できるといいな、と、思っています。
これが、ちィの104回国試でした。
ちィの105回国試が良いものとなるように、この2日間の絶望を忘れてしまわないために、稚拙な文章で書き出してみました。
読みにくいところが多々あるとは思いますが、どうか一年、ちぃを応援して頂けたらな、と思います。
よろしくお願いします。